サンカルロ日本中央競馬会 (JRA) に登録されていた競走馬である。馬名はイタリアサン・カルロ劇場が由来。おもな勝ち鞍はニュージーランドトロフィー2009年)、阪神カップ2011年2012年)、阪急杯(2011年)。

サンカルロ
2011年阪急杯表彰式
欧字表記San Carlo
品種サラブレッド
性別
毛色黒鹿毛
生誕2006年2月5日
死没2020年10月17日(14歳没)
登録日2008年5月7日
抹消日2015年1月4日[1]
シンボリクリスエス
ディーバ
母の父Crafty Prospector
生国日本の旗 日本北海道白老町
生産者社台コーポレーション白老ファーム
馬主(有)社台レースホース
調教師大久保洋吉美浦
競走成績
生涯成績49戦6勝
獲得賞金4億9621万5000
勝ち鞍
GIIニュージーランドT2009年
GII阪神カップ2011年・2012年
GIII阪急杯2011年
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経歴

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2歳(2008年)

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デビュー戦は10月19日メイクデビュー東京吉田豊を鞍上に人気のストロングリターンをアタマ差抑え初勝利をあげる。11月22日東京スポーツ杯2歳ステークスに出走。4番人気でナカヤマフェスタの3着と好走する。12月20日にひいらぎ賞(500万下)に1番人気で出走するがメジロチャンプの3着となる。

3歳(2009年)

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年明け初戦は1月5日のジュニアカップ。1番人気に支持されるがアドバンスヘイローの3着とまたも3着になってしまう。1月31日、クロッカスステークスに出走。不良馬場だったが1番人気にこたえ2着スガノメダリストに1馬身1/4差をつけ勝利。

3月22日スプリングステークスに出走。強風の中、アンライバルドの4着となり、皐月賞の優先出走権を獲得できなかった。4月11日ニュージーランドトロフィーに出走。すでに重賞を勝っていたジョーカプチーノも出走していたが、1番人気に支持された。レースは好位で進め、直線で抜け出しティアップゴールドに2馬身差をつけ重賞初勝利。NHKマイルカップの優先出走権を得た。

5月10日、NHKマイルカップに出走。8位入線したが4コーナーで急に外側に斜行しアイアンルックの進路を妨害し、さらに最後の直線コースで急に外側に斜行しダイワプリベールの進路を妨害したため18着に降着となった。また、鞍上の吉田も開催8日間[2]の騎乗停止の重い処分を受けた。

夏場の休養を挟み、10月24日富士ステークスでは中団待機策も直線で失速し11着と大敗した。続く11月22日マイルチャンピオンシップではいいところなく12着に終わった。続く12月20日阪神カップでは後方から追い込んでプレミアムボックスと共に2着同着となった。

4歳(2010年)

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この年の初戦は2月28日阪急杯。中団追走から追い上げて3着と好走した。次の高松宮記念では4番人気に支持されたが、1番人気キンシャサノキセキビービーガルダンの激しい1着争いに加わろうと粘ったがわずかに及ばず、混戦のゴール前で4着に敗れた。続く京王杯スプリングカップでは2番人気に推されたが、終始後方のまま見せ場なく10着と大敗した。本番の安田記念でも前走同様の競馬で13着に敗れた。

秋緒戦は9月12日京成杯オータムハンデキャップ。後方から追い上げてくるも5着だった。続くスプリンターズステークスでは後方追走から馬場の最内から追い出したところ、前を取り付いていたダッシャーゴーゴーに進路を塞がれ、体勢を立て直して鋭く伸びたものの4位に入線したが、ダッシャーゴーゴーの降着により3着に繰り上がった。続く富士ステークスでは好位でレースを進めるも直線で伸び切れず8着に敗れた。初のダート戦となった霜月ステークスでは2番人気に推されたが、見せ場なく11着と惨敗した。続く12月18日の阪神カップでは後方から追い上げるも6着だった。

5歳(2011年)

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この年も前年同様に初戦は2月27日の阪急杯。レースでは1番人気のガルボを1馬身1/4差抑えて3歳時のニュージーランドトロフィー以来の勝利を挙げた。

本番の高松宮記念では最後の直線で馬群から豪快に抜け出して、キンシャサノキセキには及ばなかったものの2着に入る。続く京王杯スプリングカップでは1番人気に支持されたが9着と末脚不発に終わった。本番の安田記念では後方追走のまま13着に敗れた。

秋緒戦は9月11日セントウルステークス、後方から追い上げてくるも4着だった。本番のスプリンターズステークスは出遅れが響いて7着に敗れた。続くスワンステークスは後方から追い込んでくるも4着に敗れた。阪神カップではゴール前でグランプリボスをハナ差かわして優勝、重賞3勝目をあげた。

6歳(2012年)

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初戦は2月26日の阪急杯。中団よりやや後ろで脚を溜め、最後の直線で大外から追い込んでくるも3着に敗れた。本番の高松宮記念では中団から追い込んだがカレンチャンにクビ差及ばず2着に敗れた。京王杯スプリングカップでは1番人気に支持され、道中好位で追走するが直線で伸びを欠き10着。夏の休養を挟んでセントウルステークスは中団に構えながらも直線伸びず14着。スプリンターズステークスは6着、スワンステークスは8着に敗れた。11月18日のマイルチャンピオンシップの7着を挟んで出走した阪神カップではガルボを差し切り連覇を達成するとともに重賞4勝目をあげた。

7歳以降

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その後も短距離路線で走ったものの勝つことはできず、2015年1月4日付けで競走馬登録を抹消、優駿スタリオンステーション種牡馬となることが発表された[3]

2020年シーズンをもって種牡馬を引退し、ヴェルサイユリゾートファームにて乗用馬としてのリトレーニングを行っていたが、2020年10月17日深夜、疝痛を起こし容態悪化により死亡した。14歳没[4]。墓はヴェルサイユリゾートファームにある[5]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[6]

年月日競馬場競走名頭数オッズ
(人気)
着順騎手斤量距離(馬場)タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2008.10.19東京2歳新馬1605.00(3人)01着吉田豊54芝1600m(良)1:35.4 (34.5)-0.0ストロングリターン
0000.11.22東京東京スポーツ杯2歳SJpnIII1412.10(4人)03着吉田豊55芝1800m(良)1:47.9 (33.7)-0.2ナカヤマフェスタ
0000.12.20中山ひいらぎ賞500万1602.00(1人)03着吉田豊55芝1600m(良)1:35.7 (35.3)-0.4メジロチャンプ
2009.01.05中山ジュニアCOP801.80(1人)03着吉田豊56芝1600m(良)1:34.8 (35.5)-0.2アドバンスヘイロー
0000.01.31東京クロッカスSOP1303.30(1人)01着吉田豊56芝1400m(不)1:25.0 (36.5)-0.2(スガノメダリスト)
0000.03.22中山スプリングSJpnII1614.40(4人)04着吉田豊56芝1800m(良)1:51.0 (34.7)-0.2アンライバルド
0000.04.11中山ニュージーランドTGII1602.60(1人)01着吉田豊56芝1600m(良)1:33.8 (34.9)-0.3(ティアップゴールド)
0000.05.10東京NHKマイルCGI1806.90(3人)*18着吉田豊57芝1600m(良)1:33.4 (33.9)(1.0)ジョーカプチーノ
0000.10.24東京富士SGIII1813.40(8人)11着吉田豊56芝1600m(良)1:33.7 (34.4)-0.4アブソリュート
0000.11.22京都マイルCSGI1843.9(15人)12着吉田豊56芝1600m(良)1:33.8 (33.6)-0.6カンパニー
0000.12.20阪神阪神CGII1819.9(11人)02着吉田豊56芝1400m(良)1:20.6 (34.7)-0.2キンシャサノキセキ
2010.02.28阪神阪急杯GIII1620.40(7人)03着吉田豊58芝1400m(良)1:21.6 (34.5)-0.2エーシンフォワード
0000.03.28中京高松宮記念GI1809.30(4人)04着吉田豊57芝1200m(良)1:08.7 (34.1)-0.1キンシャサノキセキ
0000.05.15東京京王杯SCGII1705.10(2人)10着吉田豊57芝1400m(良)1:20.7 (33.1)-0.9サンクスノート
0000.06.06東京安田記念GI1839.9(14人)13着吉田豊56芝1600m(良)1:32.8 (35.4)-1.1ショウワモダン
0000.09.12中山京成杯AHGIII1407.10(3人)05着吉田豊57芝1600m(良)1:33.0 (33.7)-0.2ファイアーフロート
0000.10.03中山スプリンターズSGI1615.90(7人)03着吉田豊57芝1200m(良)1:07.7 (33.6)-0.3ウルトラファンタジー
0000.10.23東京富士SGIII1709.80(4人)08着吉田豊57芝1600m(良)1:33.2 (34.5)-0.4ダノンヨーヨー
0000.11.21東京霜月SOP1605.90(2人)11着吉田豊57ダ1400m(良)1:25.2 (37.1)-2.1セイクリムズン
0000.12.18阪神阪神CGII1720.20(7人)06着吉田豊57芝1400m(良)1:20.7 (33.7)-0.4キンシャサノキセキ
2011.02.27阪神阪急杯GIII1608.40(4人)01着吉田豊57芝1400m(良)1:20.1 (34.7)-0.2ガルボ
0000.03.27阪神高松宮記念GI1610.50(4人)02着吉田豊57芝1200m(良)1:08.1 (33.3)-0.2キンシャサノキセキ
0000.05.14東京京王杯SCGII1703.80(1人)09着吉田豊57芝1400m(良)1:20.8 (33.2)-0.6ストロングリターン
0000.06.05東京安田記念GI1833.9(11人)13着横山典弘56芝1600m(良)1:33.1 (34.9)-1.1リアルインパクト
0000.09.11阪神セントウルSGII1510.90(4人)04着吉田豊57芝1200m(良)1:08.7 (33.5)-0.2エーシンヴァーゴウ
0000.10.02中山スプリンターズSGI1616.60(5人)07着吉田豊57芝1200m(良)1:08.0 (33.9)-0.6カレンチャン
0000.10.29京都スワンSGII1808.90(5人)04着吉田豊57芝1400m(良)1:20.0 (33.3)-0.6リディル
0000.12.17阪神阪神CGII1809.80(4人)01着吉田豊57芝1400m(良)1:20.5 (34.4)-0.0グランプリボス
2012.02.26阪神阪急杯GIII1602.90(1人)03着吉田豊57芝1400m(良)1:22.3 (35.7)-0.3マジンプロスパー
0000.03.25中京高松宮記念GI1806.50(3人)02着吉田豊57芝1200m(良)1:10.3 (34.7)-0.0カレンチャン
0000.05.12東京京王杯SCGII1504.00(1人)10着吉田豊57芝1400m(良)1:20.8 (34.5)-0.7サダムパテック
0000.09.09阪神セントウルSGII1619.40(7人)14着吉田豊57芝1200m(良)1:08.2 (33.9)-0.9エピセアローム
0000.09.30中山スプリンターズSGI1636.2(11人)06着吉田豊57芝1200m(良)1:07.0 (33.3)-0.3ロードカナロア
0000.10.27京都スワンSGII1609.10(4人)08着吉田豊57芝1400m(良)1:20.9 (33.4)-0.4グランプリボス
0000.12.24阪神阪神CGII1807.90(3人)01着吉田豊57芝1400m(良)1:21.0 (34.4)-0.2(ガルボ)
2013.02.24阪神阪急杯GIII1608.80(3人)04着吉田豊57芝1400m(良)1:21.2 (34.2)-0.2ロードカナロア
0000.03.24中京高松宮記念GI1710.40(3人)09着吉田豊57芝1200m(良)1:08.7 (33.2)-0.6ロードカナロア
0000.05.11東京京王杯SCGII1814.00(7人)11着吉田豊57芝1400m(稍)1:21.2 (34.5)-0.6ダイワマッジョーレ
0000.08.25函館キーンランドCGIII1620.80(7人)07着吉田豊59芝1200m(稍)1:12.6 (37.1)-0.9フォーエバーマーク
0000.09.29中山スプリンターズSGI1668.40(9人)08着吉田豊57芝1200m(良)1:07.7 (33.6)-0.5ロードカナロア
0000.10.26京都スワンSGII1336.0(11人)08着吉田豊57芝1400m(稍)1:21.6 (34.0)-0.8コパノリチャード
0000.12.23阪神阪神CGII1812.50(6人)04着吉田豊57芝1400m(良)1:21.8 (34.4)-0.4リアルインパクト
2014.03.02阪神阪急杯GIII1615.30(8人)02着吉田豊56芝1400m(良)1:21.4 (35.4)-0.7コパノリチャード
0000.03.30中京高松宮記念GI1815.60(6人)13着吉田豊57芝1200m(不)1:13.6 (36.5)-1.4コパノリチャード
0000.04.27京都マイラーズCGII1653.7(10人)07着吉田豊56芝1600m(良)1:32.4 (32.8)-1.0ワールドエース
0000.08.31札幌キーンランドCGIII1634.2(10人)09着吉田豊57芝1200m(良)1:09.3 (34.3)-0.3ローブティサージュ
0000.10.05新潟スプリンターズSGI18107.3(17人)10着吉田豊57芝1200m(良)1:09.1 (33.7)-0.3スノードラゴン
0000.12.27阪神阪神CGII1814.20(7人)13着吉田豊57芝1400m(良)1:21.4 (34.6)-0.7リアルインパクト

血統表

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サンカルロ血統ロベルト系 / Nashua 5×5=6.25%)(血統表の出典)

*シンボリクリスエス
Symboli Kris S
1999 黒鹿毛
父の父
Kris S.
1977 黒鹿毛
RobertoHail to Reason
Bramalea
Sharp QueenPrincequillo
Bridgework
父の母
Tee Kay
1991 黒鹿毛
Gold MeridianSeattle Slew
Queen Louie
Tri ArgoTri Jet
Hail Proudly

ディーバ
1997 栗毛
Crafty Prospector
1979 栗毛
Mr. ProspectorRaise a Native
Gold Digger
Real Crafty LadyIn Reality
Princess Roycraft
母の母
*ミスセクレト
Miss Secreto
1993 鹿毛
*セクレト
Secreto
Northern Dancer
Betty's Secret
My First FlingOlden Times
Hello Theo F-No.23-b


脚注

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  1. ^ サンカルロが競走馬登録抹消”. ラジオNIKKEI. 2022年5月28日閲覧。
  2. ^ 4コーナーで進路妨害した件は5月16日から5月24日までの開催日4日間、最後の直線コースで進路妨害した件は5月30日から6月7日までの開催日4日間の計8日間。このため吉田豊は、ヴィクトリアマイル優駿牝馬(オークス)東京優駿(日本ダービー)、さらに安田記念の騎乗機会を失った。
  3. ^ サンカルロ号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2015年1月4日). 2015年1月4日閲覧。
  4. ^ サンカルロについて ヴェルサイユリゾートファーム
  5. ^ 『サンカルロのお墓が建ちました』”. 引退馬たちと牧場のブログ Yogiboヴェルサイユリゾートファーム公式ブログ. 2021年10月19日閲覧。
  6. ^ サンカルロ | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年11月6日閲覧。

外部リンク

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