ジュリアン・ベネトー

ジュリアン・ベネトーJulien Benneteau, 1981年12月20日 - )は、フランスブール=カン=ブレス出身の元男子プロテニス選手。2014年全仏オープン男子ダブルスエドゥアール・ロジェ=バセランとペアを組んで優勝した。2012年ロンドン五輪男子ダブルスでも、リシャール・ガスケとペアを組んで銅メダルを獲得している。これまでにATPツアーでシングルスの優勝はないが(準優勝10回)ダブルスで12勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス25位、ダブルス5位。身長185cm、体重79kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

ジュリアン・ベネトー
Julien Benneteau
2017年ウィンブルドン選手権でのジュリアン・ベネトー
基本情報
愛称ベネット(Bennet)
国籍フランスの旗 フランス
出身地同・ブール=カン=ブレス
生年月日 (1981-12-20) 1981年12月20日(42歳)
身長185cm
体重79kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年2000年
引退年2018年
ツアー通算12勝
シングルス0勝
ダブルス12勝
生涯通算成績538勝492敗
シングルス273勝397敗
ダブルス265勝195敗
生涯獲得賞金$9,556,742
4大大会最高成績・シングルス
全豪3回戦(2006・12・13・18)
全仏ベスト8(2006)
全英4回戦(2010)
全米3回戦(2009・11-13)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪ベスト8(2007)
全仏優勝(2014)
全英準優勝(2016)
全米ベスト4(2004・07)
優勝回数1(仏1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス25位(2014年11月17日)
ダブルス5位(2014年11月3日)
獲得メダル
男子 テニス
オリンピック
2012 ロンドンダブルス
2024年4月20日現在

選手経歴

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ジュニア時代

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ベネトーは4歳でテニスを始める。ジュニア時代には1999年全米オープンのジュニア男子ダブルスでニコラ・マユと組み優勝している。2000年にプロに転向。4大大会では2002年全仏オープンに主催者推薦で初出場した。

2003年 ツアーダブルス初優勝

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2003年9月のモゼール・オープンニコラ・マユと組んだダブルスでツアー初優勝を果たした。

2006年 全仏ベスト8

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2006年全仏オープンでノーシードからベスト8に進出した。準々決勝ではイワン・リュビチッチに2-6, 2-6, 3-6で敗れた。このときのベスト8が4大大会シングルスでの最高成績である。

2009年 世界1位初勝利・フェデラー撃破

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2009年のBNPパリバ・マスターズでは2回戦でロジャー・フェデラーを3-6, 7-6(4), 6-4で破り、初めて世界ランキング1位の選手に勝利した[1]。2010年には初めてデビスカップにフランス代表として出場した。

2012年 ロンドン五輪銅メダル

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2012年ウィンブルドン選手権では3回戦でロジャー・フェデラーと対戦し2セットを先取したが、6-4, 7-6(3) 2-6, 6-7(6), 1-6の逆転で敗れた。ロンドン五輪でオリンピックに初出場した。シングルス1回戦でミハイル・ユージニーに7-5, 6-3で勝利したが2回戦でロジャー・フェデラーに2-6, 2-6で敗れた。リシャール・ガスケと組んだダブルスでは準決勝でアメリカブライアン兄弟に4-6, 4-6で敗れたが、3位決定戦でスペインのフェレール/F・ロペス組に7-6, 6-2で勝利し銅メダルを獲得した。

2014年 全仏ダブルス初優勝

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2014年全仏オープン男子ダブルスではエドゥアール・ロジェ=バセランと組んだダブルスで決勝に進出した。決勝ではグラノリェルス/M・ロペス組を6-3, 7-6(1)で破り初の4大大会タイトルを獲得した。フランスペアの全仏優勝は1984年ヤニック・ノアアンリ・ルコント以来30年ぶりであった[2]

2018年 引退

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ベネトーは2018年10月に、地元フランスのチャレンジャー大会を最後に現役を引退した[3]。ダブルスではツアー12勝を挙げているがシングルスでは一度もツアー優勝できなかった。ツアー未勝利の選手で準優勝10回は最多である。

ATPツアー決勝進出結果

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シングルス: 10回 (0勝10敗)

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大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-1)
ATPワールドツアー・250シリーズ (0–9)
サーフェス別タイトル
ハード (0–7)
クレー (0-2)
芝 (0-0)
カーペット (0-1)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
準優勝1.2008年5月24日 カサブランカクレー ジル・シモン5–7, 2–6
準優勝2.2008年10月26日 リヨンカーペット (室内) ロビン・セーデリング3–6, 7–6(5), 1–6
準優勝3.2009年5月18日 キッツビュールクレー ギリェルモ・ガルシア=ロペス6–3, 6–7(1), 3–6
準優勝4.2010年2月15日 マルセイユハード (室内) ミカエル・ロドラ3–6, 4–6
準優勝5.2011年8月27日 ウィンストン・セーラムハード ジョン・イスナー6–4, 3–6, 4–6
準優勝6.2012年1月15日 シドニーハード ヤルコ・ニエミネン2–6, 5–7
準優勝7.2012年9月30日 クアラルンプールハード (室内) フアン・モナコ5–7, 6–4, 3–6
準優勝8.2013年2月17日 ロッテルダムハード (室内) フアン・マルティン・デル・ポトロ6–7(2), 3–6
準優勝9.2013年9月29日 クアラルンプールハード (室内) ジョアン・ソウザ6–2, 5–7, 4–6
準優勝10.2014年9月28日 クアラルンプールハード (室内) 錦織圭6-7(4), 4-6

ダブルス: 21回 (12勝9敗)

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結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
優勝1.2003年9月29日 メスハード
(室内)
ニコラ・マユ ミカエル・ロドラ
ファブリス・サントロ
7–6(2), 6–3
準優勝1.2003年10月13日 リヨンカーペット (室内) ニコラ・マユ ジョナサン・エルリック
アンディ・ラム
1–6, 3–6
優勝2.2006年10月29日 リヨンカーペット (室内) アルノー・クレマン フランティシェク・チェルマク
ヤロスラフ・レビンスキー
6–2, 6–7(3), [10–7]
準優勝2.2007年4月22日 モンテカルロクレー リシャール・ガスケ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
2–6, 1–6
優勝3.2008年3月3日 ラスベガスハード ミカエル・ロドラ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
6–4, 4–6, [10–8]
優勝4.2009年10月18日 上海ハード ジョー=ウィルフリード・ツォンガ マリウシュ・フィルステンベルク
マルチン・マトコフスキ
6–2, 6–4
優勝5.2009年10月31日 リヨンハード
(室内)
ニコラ・マユ アルノー・クレマン
セバスチャン・グロジャン
6–4, 7–6(6)
優勝6.2010年2月21日 マルセイユハード
(室内)
ミカエル・ロドラ ユリアン・ノール
ロベルト・リンドステット
6–4, 6–3
準優勝3.2010年8月15日 トロントハード ミカエル・ロドラ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
5–7, 3–6
準優勝4.2011年2月20日 マルセイユハード
(室内)
ジョー=ウィルフリード・ツォンガ ロビン・ハーセ
ケン・スクプスキ
3–6, 7–6(4), [11–13]
準優勝5.2011年11月13日 パリハード
(室内)
ニコラ・マユ ロハン・ボパンナ
アイサム=ウル=ハク・クレシ
2–6, 4–6
優勝7.2013年4月21日 モンテカルロクレー ネナド・ジモニッチ ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
4–6, 7–6(4), [14–12]
優勝8.2013年8月4日 ワシントンD.C.ハード ネナド・ジモニッチ マーディ・フィッシュ
ラデク・ステパネク
7-6(5), 7-5
優勝9.2014年2月23日 マルセイユハード
(室内)
エドゥアール・ロジェ=バセラン ポール・ハンリー
ジョナサン・マレー
4–6, 7–6(6), [13–11]
優勝10.2014年6月7日 全仏オープンクレー エドゥアール・ロジェ=バセラン マルセル・グラノリェルス
マルク・ロペス
6-3, 7-6(1)
準優勝6.2014年10月5日 北京ハード バセク・ポシュピシル ジャン=ジュリアン・ロジェ
ホリア・テカウ
7–6(6), 5–7, [5–10]
準優勝7.2014年10月12日 上海ハード エドゥアール・ロジェ=バセラン ボブ・ブライアン
マイク・ブライアン
3–6, 6–7(3)
準優勝8.2016年7月9日 ウィンブルドン エドゥアール・ロジェ=バセラン ピエール=ユーグ・エルベール
ニコラ・マユ
4–6, 6–7(1), 3–6
優勝11.2017年2月26日 マルセイユハード
(室内)
ニコラ・マユ ロビン・ハーセ
ドミニク・イングロット
6–4, 6–7(9–11), [10–5]
準優勝9.2017年6月25日 ロンドン エドゥアール・ロジェ=バセラン ジェイミー・マリー
ブルーノ・ソアレス
2–6, 3–6
優勝12.2017年9月24日 メスハード (室内) エドゥアール・ロジェ=バセラン ウェスリー・クールホフ
アルテム・シタク
7–5, 6–3

成績

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略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会2000200120022003200420052006200720082009201020112012201320142015201620172018通算成績
全豪オープンAALQ1RLQ1R3R1R1R1R2RA3R3R2R1R1RLQ3R10–13
全仏オープンLQLQ1R1R3R1RQF1R4R1R2R2R3R3R1RA1R1R2R16–16
ウィンブルドンAAAA2R1R2R1R1R1R4R2R3R2R1RA2R1R2R11–14
全米オープンAALQ1R1RLQ1R1R1R3R2R3R3R3R1RA1R1R2R10–14

大会最高成績

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大会成績
ツアーファイナルズA出場なし
インディアンウェルズQF2014
マイアミ4R2004, 2008
モンテカルロ3R2012
マドリード2R2006
ローマ2R2005, 2010, 2013
カナダ3R2006, 2014
シンシナティSF2014
上海QF2014
パリSF2017
ハンブルク2R2007
オリンピックA出場なし
デビスカップW2017

脚注

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外部リンク

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