ロングビーチ市街地コース

ロングビーチ市街地コースLong Beach Street Circuit)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロングビーチの市街地に特設されるストリートサーキットである。

アメリカ合衆国の旗ロングビーチ市街地コース
概要
所在地アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロングビーチ
座標北緯33度45分59秒 西経118度11分34秒 / 北緯33.76639度 西経118.19278度 / 33.76639; -118.19278座標: 北緯33度45分59秒 西経118度11分34秒 / 北緯33.76639度 西経118.19278度 / 33.76639; -118.19278
営業期間1975年-
主なイベントインディカー・シリーズ
IMSA スポーツカー選手権
フォーミュラE
コースレイアウト(2000年-)
コース長3.167km (1.968マイル)
コーナー数11
ラップレコード1分05秒3095 (2022年
アメリカ合衆国の旗コルトン・ハータ
アンドレッティ・オートスポーツインディカー・シリーズ
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概要

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コースと観客席

カリフォルニア州の太平洋沿いの都市であるロングビーチの市街地に、都市活性化のため「西海岸のモナコ」というキャッチフレーズを設定し、1975年フォーミュラ5000が、1976年から1983年までF1アメリカ西GP(またはロングビーチGP)が開催された。1983年限りで契約金の問題から開催は終了した[1]

以降はレイアウトを微細に変更し、CART(後のチャンプカー)(2008年開催まで)、インディカー・シリーズ(2009年開催~)やIMSA スポーツカー選手権フォーミュラ・ドリフトなどのビックカテゴリのコースとして使用されている。かつてはフォーミュラEロングビーチ ePrixも行われた。

F1、CART、インディカーで1975年から開催されているロングビーチ・グランプリは、北米で最も長く開催されている公道レースである[2]トヨタはこのイベントの開始当初から計44年間スポンサーを務め、1980年から2018年まではタイトルスポンサーを務めた[3]

レイアウト

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コースはロングビーチの海に近い「パイク」と呼ばれるエリアにある、ロングビーチ・コンベンションセンターやショッピングモールを囲む形で設置されており、インディカー・シリーズ仕様とフォーミュラE仕様の2つのレイアウトを持つ。

インディカー・シリーズ

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インディカー・シリーズ仕様レイアウトは、CART/チャンプカーが2000年から2007年まで使用していたレイアウトを継承し、全長1.968マイル(3.167km)、11のコーナーで構成される。

ホームストレートは中間地点付近で緩やかなカーブを描いており、コントロールラインはカーブの前半に設置される。ターン2・3は噴水のある花壇の南側を回るクランク型シケインである。ターン5の内側には唯一スピードバンプが設置される(他は縁石)。ターン7からターン8にかけては下り坂になっており、車を左に振った直後にブレーキングするため、バランスを崩しやすい。中速ロングコーナーのターン10、最も速度が落ちるヘアピンカーブのターン11を抜けて1周となる。周回平均速度は105mph(170km/h)程度となる。

フォーミュラE

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2015年から2016年まで、フォーミュラEで用いたコースレイアウト

フォーミュラE、ロングビーチ ePrix用レイアウトは全長2.131km、7のコーナーで構成される[4]

インディカー用レイアウトと異なる点としては、インディカー用レイアウトにおけるターン6より東側のみを使用している点が挙げられる。
また、コントロールラインの先にS字シケインがあり、その先にあるインディカー用レイアウトのターン6の位置に下り坂(インディカー用でのターン7・8間)に合流する右コーナーが設置されている(これがフォーミュラE用レイアウトのターン3で、以後ターン8~11がそのままターン4~7として使われている[4])。

過去のコースレイアウト

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歴代優勝者

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決勝日ドライバーシャシーおよびエンジン結果
フォーミュラ5000
19759月28日 ブライアン・レッドマンローラシボレー詳細英語版
フォーミュラ1
19763月28日 クレイ・レガツォーニフェラーリ詳細
19774月3日 マリオ・アンドレッティロータスフォード詳細
19784月2日 カルロス・ロイテマンフェラーリ詳細
19794月8日 ジル・ヴィルヌーヴフェラーリ詳細
19803月30日 ネルソン・ピケブラバムフォード詳細
19813月15日 アラン・ジョーンズウィリアムズフォード詳細
19824月4日 ニキ・ラウダマクラーレンフォード詳細
19833月27日 ジョン・ワトソンマクラーレンフォード詳細
CART/チャンプカー
19843月31日 マリオ・アンドレッティローラコスワース詳細
19854月14日 マリオ・アンドレッティローラコスワース詳細
19864月13日 マイケル・アンドレッティマーチコスワース詳細
19874月5日 マリオ・アンドレッティローラシボレーイルモア詳細
19884月17日 アル・アンサーJr.マーチシボレーイルモア詳細
19894月16日 アル・アンサーJr.ローラシボレーイルモア詳細
19904月22日 アル・アンサーJr.ローラシボレーイルモア詳細
19914月14日 アル・アンサーJr.ローラシボレーイルモア詳細
19924月12日 ダニー・サリバンガルマーシボレーイルモア詳細
19934月18日 ポール・トレイシーペンスキーシボレーイルモア詳細
19944月17日 アル・アンサーJr.ペンスキーイルモア詳細
19954月9日 アル・アンサーJr.ペンスキーメルセデス・ベンツイルモア詳細
19964月14日 ジミー・バッサーレイナードホンダ詳細
19974月13日 アレックス・ザナルディレイナードホンダ詳細
19984月5日 アレックス・ザナルディレイナードホンダ詳細
19994月18日 ファン・パブロ・モントーヤレイナードホンダ詳細
20004月16日 ポール・トレイシーレイナードホンダ詳細
20014月8日 エリオ・カストロネベスレイナードホンダ詳細
20024月14日 マイケル・アンドレッティレイナードホンダ詳細
20034月13日 ポール・トレイシーローラフォードコスワース詳細
20044月18日 ポール・トレイシーローラフォードコスワース詳細
20054月10日 セバスチャン・ボーデローラフォードコスワース詳細
20064月9日 セバスチャン・ボーデローラフォードコスワース詳細
20074月15日 セバスチャン・ボーデパノスコスワース詳細
20084月20日 ウィル・パワーパノスコスワース詳細
インディカー・シリーズ
20094月19日 ダリオ・フランキッティダラーラホンダ詳細
20104月18日 ライアン・ハンター=レイダラーラホンダ詳細
20114月17日 マイク・コンウェイダラーラホンダ詳細
20124月15日 ウィル・パワーダラーラシボレー詳細
20134月21日 佐藤琢磨ダラーラホンダ詳細
20144月13日 マイク・コンウェイダラーラ・シボレー詳細
20154月19日 スコット・ディクソンダラーラ・シボレー詳細
20164月17日 サイモン・パジェノダラーラ・シボレー詳細
20174月9日 ジェームズ・ヒンチクリフダラーラ・ホンダ詳細
20184月15日 アレクサンダー・ロッシダラーラ・ホンダ詳細
20194月14日 アレクサンダー・ロッシダラーラ・ホンダ詳細
20234月16日 カイル・カークウッドダラーラ・ホンダ詳細
フォーミュラE
20154月4日 ネルソン・ピケJr.スパーク・ルノー・マクラーレン詳細英語版
20164月2日 ルーカス・ディ・グラッシスパーク・ルノーアウディ詳細英語版

主な登場作品

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参照

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  1. ^ Long Beach - RacingCircuits.info”. 2022年5月9日閲覧。
  2. ^ 第2戦 ストリート・オブ・ロングビーチ”. Honda Motor Co., Ltd. 2024年5月11日閲覧。
  3. ^ “Toyota ends 44-year title sponsorship of Long Beach GP” (英語). RACER. (2018年8月16日). https://racer.com/2018/08/16/toyota-ends-44-year-title-sponsorship-of-long-beach-gp/ 2018年10月18日閲覧。 
  4. ^ a b Long Beach - Track Guide フォーミュラE公式Webサイト(英語)
  5. ^ ストーリーミッション「フェイスオフ!」で使われているレイアウトは前半は実際のインディカー用レイアウトと同じだが、後半はコンベンションセンターの周りを回る形になっている。

関連項目

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外部リンク

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