名張駅

三重県名張市にある近畿日本鉄道の駅

名張駅(なばりえき)は、三重県名張市平尾にある、近畿日本鉄道(近鉄)大阪線である。駅長配置駅である。駅番号はD49

名張駅
東口(2022年1月)
なばり
Nabari
D48 赤目口 (3.2 km)
(2.8 km) 桔梗が丘 D50
地図西は西名張駅(近鉄伊賀線廃駅))
所在地三重県名張市平尾2961
北緯34度37分18.07秒 東経136度5分45.34秒 / 北緯34.6216861度 東経136.0959278度 / 34.6216861; 136.0959278座標: 北緯34度37分18.07秒 東経136度5分45.34秒 / 北緯34.6216861度 東経136.0959278度 / 34.6216861; 136.0959278
駅番号 D49 
所属事業者近畿日本鉄道(近鉄)
所属路線D 大阪線
キロ程67.2 km(大阪上本町起点)
電報略号ナハ
駅構造地上駅
ホーム2面4線
乗車人員
-統計年度-
5,910人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日1930年昭和5年)10月10日
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歴史

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  • 1930年昭和5年)10月10日参宮急行電鉄榛原 - 伊賀神戸間開通時に開業[1]
  • 1941年(昭和16年)3月15日大阪電気軌道との会社合併により、関西急行鉄道の駅となる[1]
  • 1944年(昭和19年)6月1日:会社合併により近畿日本鉄道の駅となる[1]
    • なお、JR東海名松線は名張と松阪を結ぶ計画からこの名称がついたが、参宮急行電鉄が先に開通したため名張まで延伸されることはなかった。
    • また、この名張駅に先んじて1922年大正11年)から名張の中心部、現在の西名張郵便局付近に伊賀鉄道→近鉄伊賀線の名張駅が設置されていた。こちらは参宮急行電鉄名張駅の開設時に西名張駅と改称し、1964年(昭和39年)に西名張 - 伊賀神戸間を廃止したため、廃駅となった。
    • 当初は参宮急行電鉄もこの伊賀線の名張駅を経由する予定であったが、新線建設を聞き付けた利権屋による周辺の土地の買い占めなどの問題が発生したため、市街地の南を迂回する路線となり、このルート上に現在の名張駅が建設されたとされている[2]
  • 1965年(昭和40年)3月18日:特急の停車駅に追加。当初は阪伊乙特急の一部が停車していた。
  • 1976年(昭和51年)3月18日:名阪・阪伊乙特急の全列車停車駅に追加される[3]
  • 2003年平成15年)3月6日京伊特急の全列車停車駅に追加される。
  • 2007年(平成19年)4月1日PiTaPa使用開始[4]
  • 2019年(平成31年)3月14日:接近・発車の案内放送が更新。

駅構造

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西口(2006年6月)

島式ホーム2面4線を持つ、待避可能な地上駅。ホーム有効長は10両。改札口は西口・東口の2ヶ所で、ホームとは地下道で連絡している。西口駅舎は古い木造建築。伊勢中川側寄りに留置線が多くある。

のりば

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のりば路線方向行先
1・2D 大阪線下り五十鈴川賢島近鉄名古屋方面[5]
3・4上り大阪上本町大阪難波方面[5]
付記事項
  • 内側2線(2番線と3番線)が主本線、外側2線(1番線と4番線)が待避線である。
  • 4番のりばからは伊勢中川方面へ出発することが可能である。

特徴

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駅設備・営業面

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  • 特急券の即時購入が可能であり、西口は専用の自動券売機で、東口は窓口にて対応している[6]。各ホーム上でも直近の列車のみ特急券売機で購入が可能となっている。定期券は黒の券売機で購入が可能で、窓口による定期券サポートにも対応する[7]
  • PiTaPaICOCA対応の自動改札機および自動精算機回数券カードおよびICカードのチャージに対応)が設置されている。なお、ICカード入金機(千円札のみ対応)も設置されている。
  • 東口の改札口に隣接してファミリーマートがあるものの、当駅は近鉄リテーリングが運営する有人売店設置駅には指定されていない[6]
  • 駅長が配置されており、赤目口 - 西青山間の各駅を管理している[8]。乗務員交代も当駅で行われている。

ダイヤ面

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ダイヤ面の特徴を以下に示す[5]

  • 日中の当駅の運行本数は概ね特急が毎時2本(これに加えて通過列車が1本)と急行・普通が毎時3本の合計毎時5本であり、当駅で緩急接続や列車待避が行われる。
    • 全ての乙特急(停車タイプの特急)が停車し、日中の行き先は主に大阪難波名古屋賢島
    • 日中の急行列車の行き先は主に大阪上本町青山町伊勢中川。大阪上本町からの急行列車の一部は当駅止まりであり、青山町方面へは普通列車が接続する。
  • 朝夕時間帯には運行される種別が変化し、運行本数が最大毎時10本程度に増発される。
    • 京都方面の特急が運行されるほか、特急同士の列車待避が行われる場合がある。
    • 早朝の青山町駅発の五位堂行き普通を除き、下り方面からの普通電車及び準急電車は乗り入れとなっているほか、伊勢中川方面からの直通の普通電車は当駅までとなっているが、一部は後述のように種別行先変更を行っている。また下り方面からの区間準急はないものの、大阪方面への当駅始発の区間準急は設定されている。
    • 大阪上本町方面は急行列車に代わり、快速急行と準急列車・区間準急・普通列車が運転される。
    • 青山町方面は、快速急行の運行に加え、普通列車の増発が行われている。
  • この他、全ての種別の一部列車で当駅発着、種別行先変更、増解結などが発生する。

利用状況

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「三重県統計書」によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通り[9]

年度1日平均
乗車人員
1997年10,138
1998年9,977
1999年10,031
2000年9,951
2001年9,823
2002年9,439
2003年9,270
2004年9,070
2005年8,798
2006年8,463
2007年8,238
2008年7,923
2009年7,525
2010年7,100
2011年6,838
2012年6,821
2013年6,856
2014年6,493
2015年6,410
2016年6,372
2017年6,245
2018年6,204
2019年5,910
2020年4,535

名張駅の利用状況の変遷を下表に示す。

  • 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。年度間の比較に適したデータである。
  • 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
年度別利用状況(名張駅)
年 度当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度乗降人員調査結果
人/日
特 記 事 項
通勤定期通学定期定期外合 計調査日調査結果
1950年(昭和25年)927,150(最高値を記録した年度以前の最低値)←←←←431,737(最高値を記録した年度以前の最低値)1,358,887(最高値を記録した年度以前の最低値)   
1951年(昭和26年)1,150,830←←←←444,5931,595,423   
1952年(昭和27年)1,117,980←←←←465,3131,583,293   
1953年(昭和28年)1,029,600←←←←473,8761,503,476   
1954年(昭和29年)1,031,520←←←←513,6961,545,216   
1955年(昭和30年)1,065,450←←←←515,8361,581,286   
1956年(昭和31年)1,121,040←←←←526,8851,647,925   
1957年(昭和32年)1,183,620←←←←562,0591,745,679   
1958年(昭和33年)1,224,780←←←←552,8681,777,648   
1959年(昭和34年)1,270,140←←←←552,1431,822,283   
1960年(昭和35年)1,430,940←←←←585,1522,016,092   
1961年(昭和36年)1,482,840←←←←602,0312,084,871   
1962年(昭和37年)1,567,170←←←←639,3912,206,561   
1963年(昭和38年)1,601,040←←←←636,8942,237,934   
1964年(昭和39年)1,600,660←←←←701,9912,302,651   
1965年(昭和40年)1,925,100←←←←705,8442,630,944   
1966年(昭和41年)1,899,250←←←←679,5042,578,754   
1967年(昭和42年)1,847,910←←←←695,1062,543,016   
1968年(昭和43年)1,741,260←←←←702,2962,443,556   
1969年(昭和44年)1,738,230←←←←699,0782,437,308   
1970年(昭和45年)1,591,200←←←←707,7012,298,901   
1971年(昭和46年)1,511,820←←←←706,3112,218,131   
1972年(昭和47年)1,475,880←←←←751,0092,226,889   
1973年(昭和48年)1,407,840←←←←810,4432,218,283   
1974年(昭和49年)1,432,620←←←←813,3442,245,964   
1975年(昭和50年)1,445,730←←←←793,6502,239,380   
1976年(昭和51年)1,419,630←←←←792,1182,211,748   
1977年(昭和52年)1,416,600←←←←820,0872,236,687   
1978年(昭和53年)1,469,130←←←←826,5172,295,647   
1979年(昭和54年)1,576,260←←←←841,0802,417,340   
1980年(昭和55年)1,696,080←←←←872,2542,568,334   
1981年(昭和56年)1,826,100←←←←882,9302,709,030   
1982年(昭和57年)1,874,670←←←←904,3332,779,00311月16日13,645 
1983年(昭和58年)1,974,570←←←←909,8172,884,38711月8日14,326 
1984年(昭和59年)1,945,440←←←←875,3182,820,75811月6日13,624(最高値を記録した年度以前の最低値) 
1985年(昭和60年)1,961,160←←←←862,1212,823,28111月12日13,841 
1986年(昭和61年)2,004,990←←←←872,0132,877,00311月11日13,789 
1987年(昭和62年)2,092,200←←←←874,6632,966,86311月10日14,784 
1988年(昭和63年)2,259,330←←←←895,1933,154,52311月8日16,108 
1989年(平成元年)2,418,390←←←←950,7153,369,10511月14日17,667 
1990年(平成2年)2,632,560←←←←1,009,8163,642,37611月6日18,272 
1991年(平成3年)2,753,220←←←←1,026,6363,779,856   
1992年(平成4年)2,799,960←←←←1,036,2803,836,24011月10日19,217(最高値) 
1993年(平成5年)2,843,760←←←←1,056,6383,900,398   
1994年(平成6年)2,890,860←←←←1,049,9023,940,762   
1995年(平成7年)2,901,960(最高値)←←←←1,059,1493,961,109(最高値)12月5日18,967 
1996年(平成8年)2,801,190←←←←1,070,471(最高値)3,871,661   
1997年(平成9年)2,687,400←←←←1,013,1113,700,511   
1998年(平成10年)2,658,420←←←←983,3633,641,787   
1999年(平成11年)2,711,370←←←←959,8503,671,220   
2000年(平成12年)2,692,470←←←←939,5853,632,055   
2001年(平成13年)2,652,480←←←←932,8263,585,306   
2002年(平成14年)2,541,630←←←←903,5363,445,166   
2003年(平成15年)2,522,250←←←←870,6803,392,930   
2004年(平成16年)2,472,060←←←←838,6453,310,705   
2005年(平成17年)2,396,040←←←←815,3713,211,41111月8日16,669 
2006年(平成18年)2,292,390←←←←796,6103,089,000   
2007年(平成19年)2,224,170←←←←790,8653,015,035   
2008年(平成20年)2,131,350←←←←760,3992,891,74911月18日14,754 
2009年(平成21年)2,009,940←←←←736,543(最高値を記録した年度以降の最低値)2,746,483   
2010年(平成22年)1,853,910←←←←737,5542,591,46411月9日13,677 
2011年(平成23年)1,760,220(最高値を記録した年度以降の最低値)←←←←742,3982,502,618(最高値を記録した年度以降の最低値)   
2012年(平成24年)    11月13日12,950 
2013年(平成25年)       
2014年(平成26年)       
2015年(平成27年)    11月10日12,396 
2016年(平成28年)       
2017年(平成29年)       
2018年(平成30年)    11月10日11,999 
2021年(令和3年) ←←←←  11月9日8,841(最高値を記録した年度以降の最低値) 
2022年(平成4年) ←←←←  11月8日9,069 

駅周辺

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名張駅前の江戸川乱歩の銅像

バス路線

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三重交通伊賀営業所
奈良県山添村・東豊地域コミュニティバス(東豊どりーむ号)[13]
  • 東口・第三銀行裏駐車場
    • 山添名張線 葛尾・毛原(土休日運休)
    • 大西名張線 葛尾・大西(土休日運休)
ほっとバス錦(名張市錦生地域・奈良県宇陀市方面)[14]
  • 東口
    • 安部田線 名張市役所前/大和龍口(土休日運休)

隣の駅

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近畿日本鉄道
D 大阪線
快速急行・急行・準急・区間準急・普通
赤目口駅 (D48) - 名張駅 (D49) - 桔梗が丘駅 (D50)
(準急・区間準急は当駅以西のみ運行、当駅を跨ぐ普通は早朝の青山町発五位堂行の1本のみ)

脚注

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  1. ^ a b c 曽根悟(監修)『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』 2号 近畿日本鉄道 1、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年8月22日、18-23頁。ISBN 978-4-02-340132-7 
  2. ^ JTBパブリッシング「近鉄の廃線を歩く」84-89頁
  3. ^ 近畿日本鉄道『最近20年のあゆみ』1980年、202-203頁。 
  4. ^ 平成19年4月1日から、近鉄主要路線でICカードの利用が可能になります』(pdf)(プレスリリース)近畿日本鉄道、2007年1月30日http://www.kintetsu.jp/news/files/iccard20070130.pdf2016年3月10日閲覧 
  5. ^ a b c 駅の情報|名張”. 近畿日本鉄道. 2021年4月27日閲覧。
  6. ^ a b 近鉄時刻表2018年3月17日ダイヤ変更号、p.81 - p.87
  7. ^ 定期券・IC業務取扱駅一覧”. 近畿日本鉄道. 2023年7月19日閲覧。
  8. ^ 『HAND BOOK 2010』、近畿日本鉄道総合企画部編、2010年9月
  9. ^ 三重県統計書 - 三重県
  10. ^ a b 名張市観光パンフレット”. 名張市観光協会. 2021年11月7日閲覧。
  11. ^ “伊勢奥津駅~名張駅 直行バス廃止 JR名松線の夢継ぐ路線 4月から乗り継ぎ必須に”. 乗りものニュース (メディアヴァーグ). (2021年3月31日). https://trafficnews.jp/post/106065 2021年10月21日閲覧。 
  12. ^ 津市コミュニティバスの運行について”. 津市. 2021年10月21日閲覧。
  13. ^ 山添村コミュニティバス”. 山添村 (2021年3月29日). 2021年10月21日閲覧。
  14. ^ 錦生コミュニティバス「ほっとバス錦」”. 名張市 (2021年10月14日). 2021年10月21日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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