蛍光 in situ ハイブリダイゼーション

蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(けいこう イン サイチュー ハイブリダイゼーション、fluorescence in situ hybridization、FISH)とは、蛍光物質や酵素などで標識したオリゴヌクレオチドプローブを用い、目的の遺伝子とハイブリダイゼーションさせ蛍光顕微鏡で検出する手法である。医学分野等では遺伝子のマッピングや染色体異常の検出などで用いられている。また微生物学分野では真正細菌古細菌の16Sまたは23S rRNAの特異的な配列と相補的なオリゴヌクレオチドプローブを使用し、微生物の群集構造を解析する手法としても用いられている。

22q11.2欠失症候群のFISH

代表的なプローブ(真正細菌用)

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プローブ名配列(5'-3')結合部位対象細菌参考
EUB338GCTGCCTCCCGTAGGAGT16S, 338–355真正細菌Amann, R. I. et al (1990)
ALF1bCGTTCGYTCTGAGCCAG16S, 19–35α-プロテオバクテリアManz, W. et al (1992)
BET42aGCCTTCCCACTTCGTTT23S, 1027–1043β-プロテオバクテリアManz, W. et al. (1992)
GAM42aGCCTTCCCACATCGTTT23S, 1027–1043γ-プロテオバクテリアManz, W. et al. (1992)
CF319aTGGTCCGTGTCTCAGTAC16S, 319–336サイトファーガ-フラボバクテリアManz, W. et al. (1996)
HGCGPTATAGTTACCACCGCCGT23S, 1901-1918高GCグラム陽性菌Roller, C. et al. (1994)
LGC354bCGGAAGATTCCCTACTGC16S, 354–371低GCグラム陽性菌Meier, H. et al. (1999)
プローブの標識に使用される代表的な蛍光色素
Cy3, Cy5, FITC etc

手順

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  1. 試料の固定-パラホルムアルデヒドを用いる
  2. 固定した試料のフィルター(径0.22 μm)へ吸着
  3. プローブとのハイブリダイゼーション
  4. 蛍光顕微鏡での観察

関連技術

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  • 全菌染色法-DAPI染色法・EB染色法・SYBR GreenⅠ染色法
  • 生菌染色法-CTC染色法・CFDA染色法
  • CARD-FISH法:FISH法の蛍光強度を高めた応用技術

関連項目

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外部リンク

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