阿寒湖特別(あかんことくべつ)とは日本中央競馬会 (JRA) が札幌競馬場で施行している、中央競馬競走のひとつである。競走名の「阿寒湖」とは北海道東部の阿寒摩周国立公園内にあるのことである[1]

阿寒湖特別
主催者日本中央競馬会
競馬場日本の旗札幌競馬場
距離芝2600m
格付け2勝クラス
賞金1着賞金1500万円
出走条件サラブレッド系3歳以上(特指)(混合)
負担重量定量
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概要

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2019年時点での施行条件は3歳以上2勝クラス[2]という、重賞ではない特別競走に過ぎないが、ステイゴールドが3歳(旧表記4歳)時の1997年に本競走(当時は900万円以下条件)で3勝目を挙げた後、2000年目黒記念で優勝するまで勝利がなかったため、その間に出走した28レース(26の重賞競走を含む)で「おもな勝ち鞍:阿寒湖特別」と表記され続けたため話題となったことがある。

本競走を優勝した3歳馬からはステイゴールドの他にも活躍馬が多く出ていて、マンハッタンカフェファインモーションがGIに勝ち、ホクトスルタンスマートロビンはともに翌年の目黒記念を制している。

歴史

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1987年以前はダート1500メートル牝馬限定の別定戦として施行されていた。1988年は1800メートルに距離を延長し、1989年は札幌競馬場の改修(芝コース新設)のため函館競馬場で芝1800メートルの競走として施行された。1990年から性別限定がなくなり、芝2000メートルのハンデ戦で行われていたが1992年から別定戦となり、1998年から芝2600メートルの競走として実施されている。

2012年に夏季番組の大幅な変更により休止となったが、2014年より3年ぶりに復活することになった[3]。なお休止の間は「1000万以下条件馬による芝2600メートルの定量戦」としての機能をSTV賞(2010年までは芝1200メートル・2011年は芝1500メートルで施行)が受け継いでいた。

なお、2018年は同時期に「北海道150周年記念」の開催のため、2021年は北海道開催の変則日程によりそれぞれ休止されている[4](なお2021年の同時期に行われる「2勝クラス馬による芝2600メートルの定量戦」としての機能は横津岳特別(函館)が担う)。

歴代優勝馬

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1986年以降。馬齢は2001年以降の表記に統一する。

施行日優勝馬性齢タイム優勝騎手管理調教師
1986年7月20日マキノハタ牝41:31.8鹿戸雄一橋本輝雄
1987年7月19日アスコットハマナス牝31:31.7松田幸春清水久雄
1988年7月23日サクラタイム牝41:53.7田原成貴内藤一雄
1989年7月23日レディゴシップ牝31:46.7的場均尾形充弘
1990年7月21日カチウマホーク牡42:01.3的場均柄崎義信
1991年7月20日ナショナルフラッグ牝52:02.1南井克巳工藤嘉見
1992年7月25日ヒガシマジョルカ牝42:03.1的場均尾形充弘
1993年7月24日カネヒュウガ牡42:00.7的場均阿部新生
1994年7月24日ナカミアンデス騸32:02.0的場均二ノ宮敬宇
1995年7月22日タケノアイリス牝42:03.3本田優星川薫
1996年7月20日ケイエスミラー牝42:01.9的場均高橋成忠
1997年9月06日ステイゴールド牡32:02.5熊沢重文池江泰郎
1998年9月13日アスクファンタジー牝42:47.1四位洋文伊藤雄二
1999年8月29日メジロアトラス騸42:44.9横山賀一奥平真治
2000年8月27日ローランワンダ牡52:43.9岡部幸雄久保田敏夫
2001年8月26日マンハッタンカフェ牡32:43.1蛯名正義小島太
2002年8月17日ファインモーション牝32:42.4松永幹夫伊藤雄二
2003年8月30日シンコウベルデ牝52:44.5横山典弘河野通文
2004年9月04日メイショウカチドキ牡42:40.6四位洋文伊藤雄二
2005年9月03日コマノハイ牡32:44.1蛯名正義鮫島一歩
2006年8月26日トレオウオブキング牡52:44.0岩田康誠清水英克
2007年8月25日ホクトスルタン牡32:42.3横山典弘庄野靖志
2008年8月30日ハギノプリンセス牝52:43.5安藤勝己鮫島一歩
2009年8月30日ポルカマズルカ牝32:43.6丸田恭介畠山吉宏
2010年8月28日シルクオールディー牡32:41.1四位洋文昆貢
2011年8月28日スマートロビン牡32:41.5福永祐一松田国英
2014年7月27日[5]シャンパーニュ牡32:43.5岩田康誠加用正
2015年8月01日[6]ゴッドフロアー牝52:41.3四位洋文松永幹夫
2016年7月30日[7]カフジプリンス牡32:39.3福永祐一矢作芳人
2017年7月29日[8]ステイパーシスト牡42:40.3C.ルメール尾関知人
2019年7月27日[9]ヒシゲッコウ牡32:39.4C.ルメール堀宣行
2020年8月01日アンティシペイト牡32:40.1武豊国枝栄
2022年7月30日[10]マリノアズラ牝42:41.1横山武史小手川準
2023年7月30日[11]ナイトインロンドン牡32:39.4和田竜二大竹正博

その他

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脚注

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  1. ^ 特別レース名解説 1回 札幌競馬”. 日本中央競馬会 (2011年). 2012年9月1日閲覧。
  2. ^ 第1回 札幌競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6 (2011年8月28日). 2012年9月1日閲覧。
  3. ^ 平成26年第1回札幌競馬番組(PDFファイル) - 日本中央競馬会、2014年4月13日閲覧
  4. ^ 平成30年1回札幌競馬番組日本中央競馬会、2018年4月8日閲覧
  5. ^ 2014年レース結果 - スポーツナビ、2014年7月27日閲覧
  6. ^ 2015年レース結果 - スポーツナビ、2015年8月1日閲覧
  7. ^ 2016年レース結果 - スポーツナビ、2016年7月31日閲覧
  8. ^ 2017年レース結果 - スポーツナビ、2017年7月29日閲覧
  9. ^ 2019年レース結果”. スポーツナビ (2019年7月27日). 2019年7月28日閲覧。
  10. ^ 2022年阿寒湖特別”. スポーツナビ (2022年7月30日). 2022年7月30日閲覧。
  11. ^ 2023年阿寒湖特別スポーツナビ、2023年7月30日閲覧
  12. ^ 小寺雄司 (2011年5月15日). “レース展望・予想「3連勝濃厚トレジャーハンター『阿寒湖特別』(ばんえい)」”. オッズパーク. 2012年9月1日閲覧。