KO-D無差別級王座

KO-D無差別級王座 (ケー・オー-ディーむさべつきゅうおうざ) は、DDTプロレスリングが管理、認定している王座。「KO-D」は「King of DDT」の略。

KO-D無差別級王座
詳細
現王者上野勇希
獲得日2023年11月12日
管理団体DDTプロレスリング
創立2000年
統計
最多保持者HARASHIMA(10回)
初代王者折原昌夫
最長保持者竹下幸之介(405日)
最短所持者高木三四郎(0日)[1]
最年長秋山準(51歳)
最年少竹下幸之介(21歳)

歴史

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2000年4月19日DDTプロレスリング北沢タウンホール大会で行われた初代王座決定戦に勝利した折原昌夫が初代王者になった。

対戦者間の合意があればルールが変わる場合もある。独自のシステムとして後述の「いつでもどこでも挑戦権」がある。また、「KING OF DDTトーナメント」の優勝者に挑戦権が与えられている。なお、2010年から2018年まで「DDTドラマティック総選挙(旧:DDT48総選挙)」と呼ばれる「AKB48選抜総選挙」をモデルにしたイベントで1位と2位(DDT48総選挙時代は1位のみ)に入った選手に挑戦権が与えられていた。

いつでもどこでも挑戦権

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「いつでもどこでも挑戦権」を獲得した選手は定められた期間内に行使すると、選手権試合をセッティングできる状況下であれば時間及び場所を問わずタイトルに挑戦することができる (ただし、既に決定した選手権試合が組まれている場合はそちらが優先される) 。この挑戦権は適宜ロイヤルランブル形式で争われる。過去にはタッグ王座でも導入されたことがあった。また、ロイヤルランブルの際、挑戦権以外にもアジャコングとデートができる権利、那須川天心によるケツキックを受ける権利、キング・オブ・ダーク王座の挑戦権がいつでもどこでも挑戦権に紛れて入っているケースもある。

2013年3月20日から「いつでもどこでも挑戦権」のリニューアルが図られて、DDTプロレスリング内外における試合で敗北[2]した際、挑戦権移動が起こる仕組みが導入されている。例えば、挑戦権を持つA選手が新日本プロレスに参戦してB選手とのタッグで同団体所属C・D選手と対戦、AがCからフォールを奪われた場合、AからCに挑戦権が移動して、団体内で移動が繰り返される可能性もある。また、男女混合試合で女子選手が挑戦権を得るケースもありうる。3月24日エル・パーク仙台ギャラリーホール大会での高木三四郎&大鷲透 vs KUDO&ヤス・ウラノ戦でヤスが高木をフォールして初めて移動[3]。5月11日、プロレスリング我闘雲舞市ヶ谷アイスボックス大会でさくらえみDJニラに勝利して団体外かつ女子として初めて獲得[4]。その後、帯広さやかを経て6月2日新木場1stRING大会で平田一喜が奪取して一度は取り戻したが、6月15日の大日本プロレス横浜にぎわい座大会で岡林裕二に再び流出して、そのまま行使されてしまった[5]

1人の選手が複数の挑戦権を獲得する場合も考えられるが、この場合はフォールされても移動するのは1つのみである。なお、2014年アントーニオ本多2018年ヒラティモ・ドラゴンが「いつでもどこでも挑戦権」を2つ獲得している。しかしいずれも行使する前に敗れて移動している。「いつでもどこでも挑戦権」を2つ以上戴冠していたのは佐々木大輔のみである。佐々木は2015年に合計で5つの挑戦権がすべて揃うとギャルのアレが手に入ると思い込んでいたが、5月24日札幌テイセンホール大会で保持していた挑戦権がすべて移動してしまった。なお、佐々木は2016年4月24日後楽園ホール大会で、メインのKO-D無差別級王座戦を終えたばかりのHARASHIMAに対して、いつでもどこでも挑戦権を行使。変形クロスフェイス・ロックで絞め落とし、同王座を初戴冠している。

その時点のチャンピオンが挑戦権を獲得することも可能。2015年に王者のKUDOが獲得して、ゼネラルマネージャーから「有効期限内に王座から転落せず、挑戦権も守った場合はその挑戦権が無効になる」とアナウンスされた。また、挑戦権の譲渡も可能で、2018年スーパー・ササダンゴ・マシン男色ディーノにお中元代わりに譲渡して、ディーノは挑戦権を即日使用し入江茂弘を破り無差別級王座を戴冠している。

2015年6月には王者KUDOに対してヤス・ウラノが挑戦権を行使して選手権試合を行っている最中に同じく挑戦権を保持している大家健が乱入し、3WAYマッチにすることを要求し、認められた。この際KUDOもチャンピオンながら挑戦権を有しており、全員が挑戦権保持者による3WAYマッチになった。試合は大家がウラノを倒して王者になったが、直接負けなかったため王座からは陥落したが挑戦権は引き続き保有していたKUDOがすぐさま挑戦権を行使、大家を倒して再奪還した。

2019年以降は日時を指定しての予約形式による行使が禁止され、挑戦権の行使宣言と共に即試合が組まれるルールとなった。2020年には予定されていたさいたまスーパーアリーナ大会のメインイベントで無差別級に挑戦できる「さいたまスーパーアリーナ・KO-D無差別級王座挑戦[6]」が設定され、こちらも挑戦権の対象となった[7]

2022年8月14日、約2年ぶりにNFTデータという形で復活[8]

歴代王者

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歴代選手戴冠回数防衛回数獲得日付獲得場所
(対戦相手・その他)
初代折原昌夫102000年4月19日北沢タウンホール
高木三四郎
第2代木村浩一郎112000年7月26日北沢タウンホール
第3代ポイズン澤田JULIE112000年10月11日北沢タウンホール
第4代高木三四郎122000年12月14日後楽園ゆうえんちジオポリス
第5代エキサイティング吉田122001年3月28日北沢タウンホール
第6代NOSAWA102001年6月29日後楽園ゆうえんちジオポリス
第7代スーパー宇宙パワー112001年11月30日北沢タウンホール
第8代MIKAMI102002年1月26日北沢タウンホール
第9代スーパー宇宙パワー202002年2月6日Club atom
第10代高木三四郎202002年5月3日後楽園ホール
第11代金村キンタロー112002年5月31日後楽園ゆうえんちジオポリス
第12代高木三四郎302002年9月7日ららぽーと船橋WEST屋上
第13代GENTARO102002年11月29日後楽園ゆうえんちジオポリス
第14代MIKAMI222002年12月22日後楽園ホール
第15代佐々木貴122003年7月17日後楽園ホール
第16代一宮章一102003年10月26日スタジオドリームメーカー
第17代ポイズン澤田JULIE242004年2月11日横浜赤レンガ倉庫
第18代MIKAMI312004年11月2日後楽園ホール
第19代ディック東郷122005年1月30日後楽園ホール
第20代高木三四郎412005年5月4日後楽園ホール
第21代男色ディーノ112005年10月23日後楽園ホール
第22代大鷲透122006年4月2日後楽園ホール
第23代HARASHIMA132006年12月29日後楽園ホール
第24代Koo122007年6月3日後楽園ホール
第25代HARASHIMA222007年10月21日後楽園ホール
第26代ディック東郷222008年5月6日後楽園ホール
第27代高木三四郎552008年9月28日後楽園ホール
第28代HARASHIMA322009年5月4日後楽園ホール
第29代飯伏幸太122009年8月23日両国国技館
第30代石川修司242009年11月29日後楽園ホール
第31代関本大介142010年2月28日新木場1stRING
第32代HARASHIMA422010年7月25日両国国技館
第33代佐藤光留102010年11月14日大阪府立体育会館第2競技場
第34代ディック東郷302010年11月28日後楽園ホール
返上
暫定アントーニオ本多2010年12月26日後楽園ホール
GENTARO
第35代ディック東郷422011年1月30日後楽園ホール
第36代石川修司322011年5月4日後楽園ホール
第37代KUDO152011年7月24日両国国技館
第38代男色ディーノ222012年1月29日後楽園ホール
第39代高木三四郎602012年4月1日後楽園ホール
第40代マサ高梨102012年4月1日後楽園ホール
第41代火野裕士112012年5月4日後楽園ホール
第42代飯伏幸太222012年6月24日後楽園ホール
第43代エル・ジェネリコ122012年9月30日後楽園ホール
第44代ケニー・オメガ132012年12月23日後楽園ホール
第45代入江茂弘182013年3月20日後楽園ホール
第46代HARASHIMA562013年8月18日両国国技館
第47代KUDO222014年3月21日後楽園ホール
第48代HARASHIMA672014年5月25日名古屋国際会議場イベントホール
第49代飯伏幸太312015年2月15日さいたまスーパーアリーナコミュニティアリーナ
第50代HARASHIMA712015年4月29日後楽園ホール
第51代KUDO302015年5月31日後楽園ホール
第52代大家健102015年6月28日後楽園ホール
第53代KUDO402015年6月28日後楽園ホール
第54代坂口征夫122015年8月23日両国国技館
第55代木高イサミ132015年11月28日大阪府立体育会館
第56代HARASHIMA822016年3月21日両国国技館
第57代佐々木大輔112016年4月24日後楽園ホール
第58代竹下幸之介132016年5月29日後楽園ホール
第59代石川修司422016年8月28日両国国技館
第60代HARASHIMA932016年12月4日大阪府立体育会館
第61代竹下幸之介2112017年3月20日さいたまスーパーアリーナ
第62代入江茂弘242018年4月29日後楽園ホール
第63代サミ・キャラハン102018年8月1日アメリカオハイオ州デイトン
第64代入江茂弘302018年8月8日アメリカ・オハイオ州デイトン
第65代男色ディーノ302018年8月14日新木場1stRING
第66代里村明衣子102018年8月28日新木場1stRING
第67代男色ディーノ402018年9月23日後楽園ホール
第68代佐々木大輔212018年10月21日両国国技館
第69代竹下幸之介312019年2月17日両国国技館
第70代佐々木大輔302019年4月4日アメリカ・ニューヨーク州クイーンズ
第71代遠藤哲哉142019年4月4日アメリカ・ニューヨーク州クイーンズ
第72代竹下幸之介422019年7月15日大田区総合体育館
第73代HARASHIMA1012019年11月3日両国国技館
第74代田中将斗142020年1月26日後楽園ホール
第75代遠藤哲哉232020年6月7日DDT TV SHOWスタジオ
第76代秋山準132021年2月14日カルッツかわさき
第77代竹下幸之介522021年8月21日川崎富士見球技場
第78代遠藤哲哉312022年3月20日両国国技館
返上
第79代樋口和貞[9]142022年7月3日後楽園ホール
吉村直巳
第80代火野裕士222023年1月29日後楽園ホール
第81代クリス・ブルックス122023年7月23日両国国技館
第82代上野勇希152023年11月12日両国国技館

主な記録

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  • 最多戴冠回数 : 10回 - HARASHIMA(第23、25、28、32、46、48、50、56、60、73代)
  • 最多連続防衛回数 : 11回 - 竹下幸之介(第61代)
  • 最長保持期間:405日 - 竹下幸之介
  • 最多通算防衛回数 : 27回 - HARASHIMA
  • 最年少戴冠記録 : 21歳0ヶ月 - 竹下幸之介(第58代)
  • 最年長戴冠記録 : 51歳4ヶ月 - 秋山準(第76代)

脚注

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  1. ^ 大家健佐々木大輔も0日だが獲得から次試合開始までのインターバル及び試合時間(2分4秒)においても高木三四郎のほうが保持時間が短い。
  2. ^ フォール、KO、レフェリーストップ。ただし、反則、オーバー・ザ・トップロープでの負けは除外。また、アイアンマンヘビーメタル級王座とは違い試合以外でフォールしても王座移動しない。
  3. ^ 2013年03月24日(日) 【3・24リポート】いつでもどこでも挑戦権は高木からヤスに移動 - DDTプロレスリング 2013年5月12日閲覧。
  4. ^ 2013年05月11日(土)【甲田リポート】いつでもどこでも挑戦権が流出しました - DDTプロレスリング 2013年5月12日閲覧。
  5. ^ 【本日のいつどこ権】平田が敗北し岡林に“流出” - DDTプロレスリング 2013年06月17日閲覧
  6. ^ 外観は金色の鞘の日本刀
  7. ^ さいたまスーパーアリーナ大会は新型コロナウイルスの流行で中止になったため、挑戦剣の対象はWeb配信大会である「WRESTLE PETER PAN 2020」第2日目のメインイベントとなった。
  8. ^ 世界初!プロレスの王座挑戦権がNFTデータで発行”. バトル・ニュース (2022年8月15日). 2023年11月15日閲覧。
  9. ^ KING OF DDTトーナメント」決勝で第79代王座決定戦が行われた。